木を植え 林を育て 森を愛で
川に託し 海に恋し 星を思う
山田高司(探検家、環境活動家、イラストレーター)
やまだ・たかし/1958年、高知県生まれ。東京農業大学拓殖学科(現・国際農業開発学科)卒。大学時代、探検部に在籍し、日本国内の主な河川を源流から河口までカヌーまたはゴムボートで下る。また、大学在学中の1981年には、南米大陸の三大河川、オリノコ川、アマゾン川、ラプラタ川を現地のカヌーで縦断し、「青い地球一周河川行」計画をスタート。85年にアフリカに渡り、セネガル川、ニジェール川、ベヌエ川、シャリ川、ウバンギ川、コンゴ川の川旅を成し遂げる。他に、長江、アムール川、黄河、メコン川、セーヌ川、テムズ川、ライン川、ドナウ川、ポー川なども一部下る。
川を通して自然環境の破壊にいち早く気づき、1990年代後半から2000年代前半にかけて環境NGO「緑のサヘル」に参加。その後、環境NGO「四万十・ナイルの会」を主宰。アフリカのチャド共和国やふるさとの高知県四万十市などで活動してきた。
生物、農業、林業、狩猟採集、地理、地質、気象、天文学、歴史など、自然に関して、知識と実践の両面に習熟したナチュラリスト。ノンフィクション作家高野秀行著『イラク水滸伝』(文藝春秋)では、川下りはもちろん、自然に対する幅広い知識と技能から取材に同行し、精密なイラストを描いている。
愛称は、山田隊長。
高野秀行著『イラク水滸伝』(文藝春秋)の取材でイラク南部の湿地帯を訪れたとき。イラクの民族衣装をまとい、「タラーデ」と呼ばれる現地の伝統的な舟をこぐ。
イラクの湿地帯に住む「水の民マアダン」の葦の家で夕食を御馳走になる。
「世界最古の都市」の有力候補であるウルク遺跡。人類の文明が生まれた場所を体感する。
1991年、チャド湖で釣ったナイルバーチとともに。
1995年、チャドにて樹木調査中の1枚。
1981年、東京農業大学在学中、探検部でアマゾン川を航行した際の様子。
イラクの湿地帯取材時に描いたムディーフ(イラクの言葉で“ゲストハウス”)の建築の様子。『イラク水滸伝』の139ページに掲載されている。
ムディーフの正面を描いたイラスト。
限られた情報をもとに描いた湿地帯の地図。さらに詳しく情報を描き込んだものが『イラク水滸伝』の111ページに掲載されている。